昨日のお話の続き。
高齢者の皆さんが帰られた後、
「乗馬療育」について詳しいお話を
聞かせていただきました。
話を伺ったのは、「NPO法人ピスカリ」
代表理事の江刺尚美さん。マスクと帽子でほとんどお顔が見えませんが…😅
ちなみに間にいるのは、
ポニーの「ボス」くん(笑)。
ではお話を伺います!江刺さんは、実は仙台のご出身。
高校時代に馬術部に入って乗馬と出会い、
障がい者の乗馬に携わったことから
こういった活動に興味を持って
大学で福祉を勉強。
その後、当時浦河にあった
乗馬療育インストラクター養成学校(現在は閉校)で
1年間学んだ後、本格的に乗馬療育に
取り組み始めたとのことです。
実にこの道20年、浦河での活動歴は18年😳
じゃあ、「乗馬療育」ってどんな内容?細かくメモを取りながらお話を聞きます。
正直、僕は実際に見るまで、乗馬療育は
単に「アニマルセラピー」的な
モノかと思ってました。
確かにその一種ではあるんだけど、
乗馬療育の大きな特色は、
「身体に直接的に働きかける」こと。
浦河での乗馬療育は、高齢者の他に
障がいのある子どもなどを
対象にすることが多いそうですが、
たとえば発達障害のある子ども達は
身体の使い方が上手でないことが多い。
一方、乗馬する時の大きなコツとして
乗馬する人の側が「左右対称」であることが
とても重要になってくるんで、
それを心掛けることによって
筋肉が均等に付いてバランスが改善され、
姿勢も良くなるという利点があったりします👍
子どもに限らず、半身が麻痺した人は
麻痺のない方にバランスが偏ってしまいますが、
馬が乗っている人のバランスを調整する
役割を果たしてくれたりするそうです😳
もちろん身体的だけでなく、
心理的にも様々なメリットが。
障がいを持つ子ども達は「出来ないこと」や
人から「ダメ」と言われることが多く、
自信が持てないでいることが多い。
しかし、乗馬で「馬をコントロールする」
ことによって、自信が付くという
効果が期待出来るんだとか。
同じように、高齢者も「出来ないこと」が
増えることで「うつ」になってしまう
傾向があるそうですが、
そういったことに対する改善効果も
期待出来るそうです。
馬は社会性の高い動物で、
弱い者を守ろうとする気持ちがあることから、
こういった形でも人との関係を築きやすいんですね😊
言われてみれば確かにナットクですが、
意外な発見でもありました💡
ボスくんが後ろでノンビリ草を食む中(笑)、
更にお話を伺います。
浦河町は、乗馬療育に取り組み始めたのが1998年、
更に今回のような
高齢者介護予防のための乗馬療育には
2006年から取り組んでいるとのこと。
乗馬療育は、ヨーロッパやアメリカなど
海外では既に効果が認められて、
治療法のひとつとして確立してるそうですが、
海外では障がい者が主な対象で、
今回のように高齢者が対象のケースは
あまり見られないそうです。
そういう意味では、高齢者介護予防のための
乗馬療育に関しては、
浦河町は世界の中でも先進地と言えますよね☝
「ピスカリ」は2017年に設立されましたが、
活動費には全国から寄せられた
ふるさと納税の寄付金が活用されてるそうです。
浦河のように行政が関わってこういう活動を
支援するのは珍しいケースらしいですが、
これも馬産地・浦河町ならではの特色ですよね。
町が支援していることで
こういった活動の「信用」にも繋がりますし。
少しずつ陽射しが傾いていく中、
乗馬療育へのアツい想いを
聞かせてくれた江刺さん。
浦河に住んで18年になりますが、
馬が好きで、気候にも恵まれ
馬に関して何か分からないことがあれば
いつでも聞けるこの環境が
とても気に入っているんだとか😊
今回はちょっと難しい話になったかもですが、
地域でこういう想いを持って活動する方のこと、
少しでも皆さんに知っていただければ😉
僕も心から応援したいと思います👍
リスペクト!