B・Bコラム#19 B・B流ファンとの付き合い方

カテゴリ/B・Bコラム

今回はまたまた久しぶりのコラム再掲。

前回お話しした通り、今後しばらくの間

ブログネタが不足しそうなんで、その間

しばらく停滞してたコラムの再掲を

ちょっと活発にしようかと思ってます。

大体週2くらいのペースかな?

さて、今回のコラムはかなり重要な回

それではどーぞ!

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#19 B・B流ファンとの付き合い方

 (2005年6月3日)

プロ野球界は今、交流戦の真っ只中。やっぱり交流戦は、何もかもが新鮮でイイですね。これはマスコットにとっても同じで、交流戦をキッカケにセ・パの間でマスコット交流も活発になっているようです。そう言う僕も、5月~7月までは交流戦を含めてビジター応援の予定でビッシリですねー。数えてみたら、5月13日から7月20日まで何と20カード連続で(鎌ヶ谷のファームの試合を含む)試合に出ることになってました体力的に心配ないと言えば嘘になるけど、僕はあちこち旅するのが大好きだし、他の球場を見て回ったり、他球団のマスコットと親交を深められるのを何よりも楽しみにしてます。その辺も含めた他のマスコットとの交友録については、また回を改めてご報告しますね。

さて、今回のテーマは、ちょっとエラそうだけど「B・B流ファンサービス」。僕が思うに、マスコット活動の柱は「パフォーマンス」と「ファンサービス」の2本立てです。前回は、パフォーマンスの最中僕がどんなことを考えているかについて話したけど、今度は僕が普段どんなことを考えながらファンと接しているかについてお話ししましょう。

 

パフォーマンス中僕が常々心掛けているポリシーがあるように、ファンサービスにおいても僕が常に目指している理想のマスコット像があります。それは、「ファンとハートの通じ合える」マスコット。出来るだけファンの手の届く位置にいて、同じ目線で物事を考えていきたいいつもTVや球場で見ている選手が目の前に来てくれたら、ファンにとっては何よりも嬉しいでしょ?でも、選手はプレーに専念する為に、そうそういつもファンの前に出ている訳にはいかない。そんな時のためにマスコットがいるんです。マスコットは選手と同じグラウンドにも立ち、なおかつファンの手の届く所にもいる。そういう存在でありたいと思ってるんですよね。だから、僕は出来るだけファンと直接ふれ合える時間を多く作りたいと思っています。

試合のある時の僕のスケジュールは、前に「B・Bの1日」と題してこのコラムに書いた時と基本的には変わっていません(最近は札幌ドーム内に「B・B’s Room」が出来たんで、試合中2~4回ぐらいまではスタンドに出るかわりにそこにいますけど)。フィールド内での出番が続く5~7回ぐらいの間を除いては、出来る限りファンの前でグリーティングする時間を多く作るようにしています。

ファンと接する時の僕のモットーは、「出来るだけ沢山のファンと、色々な形でふれ合う」こと。大体グリーティングの時って、握手・写真撮影・サインの3通りの対応方法があるんだけど、出来るだけその3つをバランス良く織り交ぜながら、多くのファンと接するのが理想の形なんですよね。だけど現実はなかなか上手く行かないモノで、特に最近は、B・Bファンがかなり増えてきたせいかその理想の形を作るのがなかなか大変なんですよ。特に難しいのがサインの対応。サインについては話し始めるとコラム1回分ぐらいは楽に書けてしまうので(笑)次回に回そうと思いますけど、限られた時間の中でどれだけ効率よく沢山のファンとふれ合えるか、これもある意味マスコットの腕の見せ所だと思いますね

但しそうは言っても、単に人数を多くこなせばいいという訳じゃない。ただ機械的に次から次へと握手や写真撮影を「さばいて」いけば、確かに多くのファンに対応したことにはなるかもしれないけど、それだけじゃファンにハートは伝わらないと僕は思います。グリーティングの場で僕が目指しているのは、一方通行ではない心の「キャッチボール」的なことなんです。その人にとっては、もしかしたらこれが初めてのファイターズとの出会い、ひいては初めての野球観戦かもしれない。だから会いに来たファンと単に握手して写真撮ってハイさよなら、じゃなくって、「B・Bに会えて良かった!」「また何度でも会いに行きたい!」と思ってもらえるようにしたいんですよね

それじゃあ、そのためには何が大切か?答えは意外と簡単です。「もし自分がファンの立場だったら、マスコットに何をしてもらったら嬉しいか」、まずこれを考えることですね。どんなに大勢の人に囲まれてて忙しくても、しっかりと相手の顔を見て目を合わせて、話し掛けてきてくれたらきちんと聞いてあげる。手紙やプレゼントをもらったら、カラダ一杯で喜びを伝える。相手がスキンシップを求めているようであれば、その人のテンションに合わせて応えてあげる…ちょっとしたことだけど、もし僕がファンの立場だったら、マスコットにそんな風にしてもらったらスゴく嬉しいと思うんですよ。

特に、子どもを相手にする時はそういうことに気を配るようにしてますね。ファンの前に出る時、一番真っ先に目が行くのは小さな子ども達。やっぱり、マスコットに一番興味を示してくれる年代層は子ども達ですから。子どもとふれ合う時には、よくしゃがんで子どもの目線と同じ高さになるようにしてます。マスコットはみんな体が大きいけど、小さな子達には「怖くないんだよ」ってことを伝えたいんで…。そして、自分の目に子ども達の顔を焼き付けて、時にはハグなどしてあげながら「また会おうね」と心の中で語りかけるようにしてます。そりゃあ1日何百人も相手してると、全員の顔を覚えるなんて不可能ですよ。でも、そうしていればきっとみんなに伝わるんじゃないかと思ってるんです。

但し、子どもだからと言ってみんながみんなマスコット好きと言う訳ではない。中にはどうしても怖がってしまう子もいれば、マスコットに全く興味を示さない子もいる。子どもに限った話じゃないんだけど、長年やってると、相手がマスコットに興味あるかどうかぐらいはすぐに見分けが付くようになるんですよね。だから、関心なさそうな相手にはあえて近付きません。僕の仕事は人を怖がらせたり嫌な思いをさせることじゃないですから。しかし中には困った人もいて、せっかくB・Bに会えた嬉しさで興奮しちゃって、嫌がって泣きじゃくってる子どもを無理やり僕に抱っこさせて写真に収めようとする保護者の方がいるんですよね…これ、僕達にとっては結構なありがた迷惑でして💦子どもは腕の中でバタバタ暴れて落としそうになるし、第一子どもがかわいそうです!もしこれを読んでる方の中で小さなお子さんの保護者の方がいたら、まずはお子さんの気持ちを第一に考えてあげるようにしてくださいね。

それから、「B・B流」の一番のポイントだと思ってるのは、試合後の「お見送り」。きょうび、大体どこのマスコットも試合前にファンの「お出迎え」はしてるけど、試合後にもお見送りしてるマスコットってあんまりいないですよね?試合に勝てばグラウンドに出て来てくれるけど、負けちゃったらもうマスコットの姿が見られない…ってのは寂しいと思いませんか?僕も今まで他球場にマスコットを見に行った時、わざわざ遠くまで行ったのにホームチームが負けてしまって、試合後のマスコットの姿を見ることが出来ずに残念な思いをしたことが何度もあります。逆に、負けてもしばらく待ってたらマスコットが出て来てくれた時には、物凄く得した気分になって嬉しかった記憶があります。だから、勝っても負けても試合後ファンと直接ふれ合う場は必ず作りたいと思っていた。それが、例え負け試合でも同じお金を払って最後まで望みを捨てずに応援し続けてくれたファンへの「礼儀」だと思ってます。

実際最近これがかなり定着してきて、今では試合後B・Bに会えるのを楽しみにしてくれてるファンが沢山います。以前小さなお子さんを持つあるファンから、「子どもにとって3時間以上かかる野球の試合は集中力が続かず辛いものだけど、いつも試合後B・Bに会えるのが楽しみで、親の観戦に我慢して付き合ってくれるようになった」と手紙をいただいた時は嬉しかったですね。最近は試合後の「出待ち」の列が日増しに長くなっていって嬉しい悲鳴だけど、特別な事情がない限り、これだけは出来る限り続けていこうと思っています。

ただ、いくらファンサービスだとは言っても、試合の流れの中限られた時間内でのことなので、出来ることには限度があるのは理解してください。特に人の多い土日などには、ある程度お互いの「ルール」をきちんと作らないと上手くいかないんですよね。北海道のファンはお世辞抜きですごくマナーの良い人が多いんだけど、中には残念ながらそうでない人もいる。例えば列にずっと並んでくれてる人を無視して「握手だけでいいから」と割り込んで来たり、まだ前の人に対応している最中に無理やり腕を引っ張って来たり、列に並ばずに写真だけ撮ろうとして「B・Bこっち向いて~!」と脇から何度も声を掛けてくる人、沢山人が待っているのに時間をかけて何枚も写真を撮ろうとする人…僕は曲がったことは大嫌いなので、そういうことをされるのは正直スゴく嫌です。何でもかんでもルールを作って行列に並ばせるのは僕も本意ではないけれど、僕は「あなたのB・B」であると同時に、「みんなのB・B」でもあることを忘れないでくださいね

 

そんな訳で色々と「B・B流」について話してきたけど、元をたどれば全ては単純明快なことなんですね。これはウチの球団が常日頃唱えてる「ファンサービス・ファースト」の精神に通ずるものだと思うんだけど、「ファンサービス・ファースト」には難しい理屈なんていらない。ファンの目線に立って、「もし自分がファンの立場だったら、何をしてもらったら嬉しいか?」、まずはこれを考えることだと思うんですよ。だからやっぱり、時には一ファンとして他の球場やテーマパークなんかを見て歩くのは必要不可欠ですね。そうしないと、そういう感覚がどんどん鈍ってっちゃいますから。

そう言いながらも、最近はB・Bファンが増えすぎて(?)、みんなに対して僕は満足行くサービスが出来ているのかなぁ…?と考えてしまう時があります。特にお客さんが多くて忙しかった試合の後とかは、「今日はファンに対して素っ気なくしてしまったんじゃないだろうか?」「機械的にこなしすぎてなかっただろうか?」とか反省したりね。おこがましい言い方かもしれないけど、最近選手の気持ちがちょっとは分かるような気がしてきましたよ(笑)。

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…ちょっと長かったかな?💦

この後、僕は

「理想のグリーティング方法」について

色々試行錯誤を重ねていって

コラムにも再三綴ることになるんだけど、

この回はその「グリーティング論」的なモノに

踏み込んだ「走り」の回と言えるかも。

 

まぁ色々書いてますが、

僕が一番言いたかったことは文中赤字の部分。

 

「もし自分がファンの立場だったら、

何をしてもらったら嬉しいか?」

 

何よりもコレに尽きます。

今は周りが当時とはあまりにも

変わってしまったけど、

僕を動かしてるこの「肝」の部分は

1ミリたりとも変わってないですね。

 

何の仕事でもそうだと思うけど、

マスコットをやってく上で

「100%正解」とか「100%不正解」とか

白黒ハッキリ付かない場面って、

結構多かったりします。

でも「こんな時どうしたらいい?」

って迷ったり悩んだりする時、僕はいつも

「もし自分がファンの立場だったら?」

という視点に立ち返るようにしてます。

そうすれば大抵外すことはないし、

もし誰かに間違いを指摘されたとしても、

「僕はこう考えてこうしました!」

って堂々と言える。

それが、いつも僕の指針になってきました。

 

今の世の中、何でも複雑化しすぎて

エンタメの世界でもいろんな小難しい

理論とか専門用語が飛び交ってます💦

でも突き詰めてくと、僕らの目指すことって

「楽しい」「嬉しい」

そういう単純明快なモノだと思いませんか?

みんなが球場に行ったり僕らに会いに来るのは

非日常を楽しみに来るからであって

そこで難しいこと、あんまり考えませんよね?

なので、悩んだ時には出来るだけ

物事の本質を単純化して考える。

僕はそうするようにしています。

 

…なんかあとがきも長くなっちゃった💦

文章ばっかだと疲れるんで、

最後にこのコラムを書いた月に撮った

各球場でのグリーティング写真を

何枚かアップしときますね

交流戦も始まって、

マスコット交流が本格化した2005年。

この月だけでも名古屋・横浜・甲子園・

鎌ケ谷・千葉・福岡…と、

ホントいろんな場所に行ってましたね

全国を旅してたあの頃が懐かしい、

今日この頃です…

コメント

8 件のコメント

  • くま牧場長 より:

    こんばんは。小難しい理論(笑)。これも名作だよね。東京ドームの試合後に22番ゲート前でB・Bと遊ぶの楽しかったなあ。20カード連続出場って今考えると凄い。B・Bは確か今年が20年目なのに考え方変わらんくて尊敬する。自分なんて全然変わっとるし。僕は何してもらったら嬉しいかなあ。B・Bのほうから飛びついてくれると嬉しいかも。それにしても懐かしい写真が多い。あの頃は鎌ヶ谷にもよく来てたっけ。久しぶりに行ってみたら?

  • いく より:

    B・Bファンになって間もない頃
    この回を読んで「私のB・B」は「みんなのB・B」であることを忘れない様にしようと思ったんだ。
    私のB・Bを大好きな気持ちと同じように、周りの人もB・Bに会いたくて、B・Bが大好きでここにいるんだとね😌
    B・Bはファンの数が増えても
    一人ひとりちゃんと目を見て向き合ってくれるのが伝わるよ😉
    「B・B’s Room」!
    ヘタクソだけど一生懸命作ったぬいぐるみを飾ってもらえた時、とっても嬉しかったんだ♪
    ファンフェスの時、ここでカビーと3人一緒に撮ってもらった写真もたまに見返したりしてる。
    懐かしいね😆

  • ぽるしぇ より:

    BB、お顔が若い‼
    いや~何年前か……考えたら、めまいがした。
    なんかごめんなさい。忘れてました、BBのいろんな思い、あらためて教えてもらった気がしますよ。

  • 横浜在住、最近野球熱再開した女 より:

    BBさん、おはようございます!

    コラムを読ませていただくのは初めてですが、拝読いたしまして、1回1回の機会をものすごく大切にしてくださっているんだなと、ものすごく感動しております。

    私が初めてBBさんに会えたのは、エスコンF最終試合日でしたし、なんとなく列になってて、順番回ってくるか心配だった…でも、優しいBBさんが、「こっちこっち」とやりながら写真撮影させていただけて、ものすごく嬉しかったです!
    忙しそうだったので写真だけでと思ったら、ハグもしてくれて…嬉しすぎました。ありがとうございます!
    横浜から一緒に連れて行った友人が、そのあとBBのぬいぐるみキーホルダーを購入して早速ファンになりました!笑

    大人気「みんなのBB」であることは忘れず、これからもBBさんに会える日を楽しみにしています!

  • 148ちょす より:

    B・B

    あ〜、そうです。これです😭
    コラムにいつもB・Bの思いが書かれていて、毎回泣きながら拝読していました。
    会社で😆
    パソコンに向かって泣く😆
    このコラムがあったから今の私があると言っても過言ではありません。
    久しぶりにイベントの会場に立ってスケジュールを空けてお越しくださったお客様に「ただ物を買っていただく」のは違うと思うのはB・Bの魂を受け取っているからだなって。
    あらためて、感謝です。
    心を揺さぶる本気の言葉。ありがとうB・B

  • しの より:

    B・Bに何を求めるか、私はいつもいてくれて覚えていてくれてありがとうかな。
    ぎゅっとしてもらえて幸せですよ。
    みんなのB・Bでいてください😊
    鎌ヶ谷にまた来て欲しいなあと思います。
    東京ドームも懐かしい。
    B・Bはほんとにファンを大事にするよね。

  • ゆう♪ より:

    B・Bこんばんは😊
    もう何年もB・Bに会えていないのにそう感じないのはB・Bがずっと変わらずにいてくれてるからだなぁってコラムを読んで感じます。
    今はブログを頻繁に更新してくれているのでいつも会えているような気分になっています😊

    あの頃西ゲートに遅い時間までよく並んだなぁ😅
    延長戦で23時を超えた時は「遅い時間だから西ゲート来ないで帰りなさい!」って指導されたっけ😅
    今は仕事がハードでなかなか会いに行けないけれどB・Bに会えるチャンスを作らなきゃって思ってます。

  • くまさん より:

    このコラムを読んでからずーっと心掛けてるのが、
    「みんなのB・B」であること。
    そりゃ、自分だけのB・Bだったら凄く嬉しいけど、きっとそうじゃない。
    みんなのB・Bが、時折自分だけのB・Bになってくれる時間が、一番大切なんだと思います😊
    ココロを正面から受け止めてくれる、その瞬間をB・Bは必ず作ってくれるので、B・Bのグリーティングはとってもあったかく感じます。ぽかぽか💕

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